管理栄養士が考える子供が便秘の時にオススメの食べ物と便秘対策簡単レシピ
- yuzu.jiiya
保育園で勤務する管理栄養士です。主な投稿は、保育園での給食や気になる食のこと。スポーツ栄養は仕事じゃないけど、興味のある分野です。 #保育園栄養士 #管理栄養士 #調理師 #幼児食 #離乳食 #スポーツ栄養
子供の便秘って見ている親にとってはとても辛いですよね。
- うんこが5日以上でていない
- 便がでた後にお尻をふくと血が混じっている
- 便が石ころのように硬い
この場合は、お子さんは便秘であると言えます。
わたしも今まで便秘で苦しんで居るお子さんを数多く見てきてきましたが、排便時に辛い顔をしながらいきんでいる姿を見ると、胸が痛み代わってやりたくなります。。
自分の子供であればなおさらでしょう。
便秘の原因はいろいろとありますが、食事での便秘対策も一つの方法であるといえます。
お子様が便秘で苦しんでいるママパパは、是非参考にしてみてください!
便秘の根本原因と年齢・季節別にみる便秘になる原因
では、まずは便秘になる原因について理解しましょう。
便秘の根本の原因と、子どもの年齢別の原因、季節別に便秘になる原因が違うためそれぞれご紹介します。
便秘の根本原因とは?
便の約80%が水分でできています。
残りの20%は、大体1/3づつ下記の物で、できています。
- 食べた物で消化できなかった食物繊維など
- 生きた腸内細菌
- はがれた腸粘膜
水分不足であったり、食物繊維をしっかり摂取できていないと便が作られないため、便秘になりやすくなります。
子どもの年齢別にみるよくある便秘の原因
年齢別によくある便秘の原因を探ってみると…
- 0-2か月
- ママから出る母乳が不足していると便秘になる傾向が
- 3-5か月
- 赤ちゃんが成長するためにミルクや母乳を吸収するので、排便としてでる残りカスが少ないため
- 6-12か月
- 離乳食を開始するので、消化器官が水分から固形の栄養に慣れるまでの間なりやすい
- 1-2歳
- トイレトレーニング開始時期です。トイレの場所の変化やうまくできないことへのいら立ち、親からの叱りを受けるなど、精神的な要因が引き起こす
- 3歳~、7歳~
- 幼稚園や小学校での集団生活になじめず、トイレに行きづらい状況があると便秘になりやすい。転園や引越も原因の一つになることも。
このように、年齢によって子どもは便秘にしまう原因がかわるので理解しておきましょう。
便秘になりやすい季節を理解しておく
冬が一番便秘になりやすい季節といえます。
冬が便秘になりやすい原因については主に2つあります。
- 寒くなるとのどが渇きにくくなり、水分摂取を怠り気付かないうちに水分不足になるため
- 寒くなると尿意をもよおしやすくなり、水分を多く出してしまうため
その他、寒いのでトイレに行きたくない、寒いので外に出たがらず運動不足になることも冬に便秘が起こりやすい原因になります。
では、冬以外の季節はどうなのか?
便秘になる原因は下記のようなものがありますので、気を付けてみてください。
- 春
- ストレス、気温の変化、花粉症
- 夏
- 水分不足、クーラーの効きすぎ、夏バテ
- 秋
- 食べ過ぎ、夏の疲れ、気温の変化
- 冬
- 水分不足、トイレに行きたくない、運動不足、血行不良
季節ごとにこのように便秘になる原因があるので、子どもが便秘で苦しんでいる時は、季節の原因についても思い返してみてください。
子どもが便秘になっていると判断する方法
毎日、排便しなければ便秘だ、という考えは間違いです。
便秘とは、便が大腸にたまりすぎて苦しくなる状態であり個人差もあるため、2日に1回でも同じリズムで排便できれば正常です。
しかし、「5日以上排便がない」「1週間に3回より少ない」という場合は、便秘と判断しましょう。
また、それ以外でも下記のような状態だと便秘と判断してもよいでしょう。
- 力いっぱいいきまないと便がでない
- 便がコロコロ・カチカチ
- 便のたびに出血がある
- 便が出ず腹痛を訴える
便秘の時に食べさせた方がよい栄養素とは?
では、便秘と判断できた場合どうすればいいのか?
便秘時に摂取するべき成分についてご紹介します。
水分
先述の通り、便の大半は水分です。
体内に水分が不足していると便として排出する水分が足りないため、結果的に便が出ません。
運動時はこまめに水分を摂ること、よく寝汗をかく場合は特に気を付けましょう。
対策としては、日中から水分補給させましょう。
また、朝起きた時、コップ1杯の水を飲むことで水分補給にもなりますし、腸を刺激して便秘解消が期待できます。
食物繊維
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、不溶性食物繊維だけを摂りすぎると、便秘が悪化する可能性があります。
役割を理解し、両方をバランスよく取りましょう。
役割を理解するために、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の特徴についてご紹介します。
不溶性食物繊維は、便の回数を増やしたい場合にオススメ
水に溶けず、腸の中で水分を吸収して膨れます。
そして腸壁を刺激して腸のぜん動運動を盛んにし、便を排出します。
便の回数を増やしたい、排便後すっきりしない、という人におすすめです。
水溶性食物繊維は、便が硬い場合にオススメ
腸内で水に溶け、ゼリー状になって他の食品と混ざり合い消化管をゆるやかに移動しながら、便を排出します。
便が固い、ストレスや睡眠不足で体調不良による便秘の人におすすめです。
オリゴ糖
人の腸には腸内を整える善玉菌がいますが、オリゴ糖はその善玉菌のエサになります。
善玉菌が増えると、消化・吸収がきちんと行われます。
発酵食品
乳酸菌をはじめとする善玉菌が多く含まれます。納豆菌には悪玉菌を殺す働きもあります。
オレイン酸
植物性油のなかでもオリーブオイルに多く含まれており、腸のぜん動運動を促します。
さらに、潤滑油の役割も果たし、便の通りもよくなります。
子供にオススメの便秘対策食材は?
便秘におすすめの食材でも、こどもには苦手な食材もあります。
食べやすく、毎日でも食べられることを考慮して、食材選びをしましょう。
ヨーグルト
腸内環境を整える、善玉菌の乳酸菌やビフィズス菌が含まれています。
そのままでももちろん、フルーツを加えたり、きなこをかけたり、パンケーキを作る時にヨーグルトを混ぜてもよいでしょう。
毎日取り入れることがポイントです。
納豆
発酵食品の代表格。
生きて腸まで届きやすい植物性乳酸菌を含みます。
原料となる大豆も食物繊維が多くオリゴ糖も含むため、便秘解消に効果的な食品です。
バナナ
食物繊維もオリゴ糖も多く含んだ食材。
レジスタントスターチという消化されにくいでんぷん質が多く含まれ、腸内を善玉菌が増えやすい環境を作ることも特徴です。
りんご
アップルペクチンという食物繊維が含まれています。
整腸作用が高く、腸内環境を改善してくれます。
実より皮に多く含まれるので、皮ごとたべましょう。
玉葱
善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含みます。
どんな料理にも使用することができるので、毎日続けて食べることができる食材です。
おから
おからは大豆食品なので不溶性食物繊維を多く含みます。
また抗酸化作用のあるサポニンを含むため、老廃物を対外に排出する効果も併せ持ちます。
押し麦
こちらも食物繊維が豊富な食品です。
お米に混ぜて炊くだけなので、手軽に食べれて便利です。
プチプチとした食感が子どもにも人気間違いなし!
便秘対策ご飯
最近では、便秘改善に特化したご飯も通販で購入することができます。
こちらの腸活米は、乳酸菌やオリゴ糖、食物繊維が豊富に含まれており、お米に混ぜて食べるだけで便秘対策が可能です。
白米の味が変わることがないため、列記した食材をだべてくれなくても、これなら自然と食べてくれるでしょう。
今ならモニター価格で2袋を500円で試すことができるようです。
2回目到着前にキャンセルをすれば、1回切りでお試しすることもできるんで、子どもの便秘対策で悩んでいる方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
保育園でも実施している便秘の時にオススメの簡単レシピ
では、最後に保育園でも実施している便秘の時にオススメできるレシピをご紹介します。
毎日作れる簡単なレシピから、夜ご飯に使えるレシピまで4種類紹介しているので、参考にしてみてください。
子どもの便秘対策は食事でも可能です。ママパパも毎日大変だと思いますが、子どものために簡単なレシピを毎日作ってあげることから始めてみましょう!
具だくさん味噌汁
どんな食材を入れてもおいしく食べられる料理で、発酵食品の味噌を使います。
また、お汁も水分ですので一石二鳥。
下記のような食材を山盛りいれてお味噌汁を作ってみてください。
- 食物繊維やオリゴ糖を含むきのこ類やごぼう、さつま芋
- 緑黄色野菜
- 海藻類
- 玉葱やアスパラ
5種類以上お味噌汁に野菜を入れてみましょう!
便秘の時のみならず毎日の食事におすすめです。
おからハンバーグ
おからだけでは食べにくくても、子どもの好きなハンバーグにおからを混ぜましょう。
気付かないうちに食物繊維がたくさん取れます。
おからにはカルシウムやビタミンも含まれるので子ども達にはしっかり食べてもらいたい食材ですね。
用意する食材
- 合いびき肉 200g
- おから 100g
- 玉葱 100g
- ごぼう 30g
- 人参 30g
- パン粉 30g
- 牛乳 30g
調理方法
- ごぼう、人参はみじん切りにし、さっとゆでておく
- 玉葱はみじん切りにし、フライパンでしんなりするまで、炒める。おからも一緒に炒める。玉葱の水分と油分になじませることでパサつきを抑える。
- 合いびき肉を粘りが出るまで混ぜ、①.②.パン粉.牛乳を加えて、ひとまとめにする。塩1g、こしょう少々を加えて味を調え、6等分にして丸める。
- フライパンに油をひいて熱し、③を並べる。ふたをして蒸し焼きにし火が通れば完成。合わせソース(ケチャップ1:ウスターソース1)をかけて出来上がり。
※おからのパサつきが気にならなければ、分量を増やしてもOK。
納豆かき揚げ
納豆は好き嫌いが別れますよね。
そのまま食べるのはちょっと苦手な子どもでも揚げることで臭いが抑えられ、これならおいしく食べられます。
作り方は簡単で、いつものかき揚げに納豆を入れるだけ。
かき揚げの具は玉葱、さつま芋、コーンなどを使うとより食べやすくなります。一度お試しあれ。
用意する食材
- 納豆 1パック(50g)
- さつま芋 100g(1/2本)
- 玉葱 100g(1/2個)
- コーン 30g(小さい缶詰の半分くらい)
- 小麦粉 1カップ
- 水 1/2カップ
調理方法
- さつま芋、玉葱は千切りにする。
- 小麦粉、水をさっくり混ぜ合わせ、納豆とほかの具材すべて混ぜ合わせる。
- 揚げ油を用意し、170℃になったら、8等分を目安に、玉じゃくしですくって入れ、カリッとなるまで揚げる。
- 塩や天つゆを付けて食べてください。
ミックスジュース
スーパーで売っているペットボトルやパックのジュースには食物繊維がほとんど含まれていません。
果物や野菜でつくる手作りジュースが一番。
前述のバナナやりんごを使えば効果的なのはもちろん、牛乳に含まれる乳糖も腸のぜん動運動を高める効果があり、また、便を柔らかくしてくれます。
砂糖で甘みを足すのではなく、はちみつを使うことで、はちみつの整腸作用の効果もプラスできます。朝の一杯に、おやつの飲み物にしてみてはいかがでしょうか。
お手軽ミックスジュース
- 牛乳 200cc
- バナナ 1本
- きなこ 大さじ2杯
- はちみつ 大さじ1
材料が少なくお手軽に。きな粉の風味がばっちりです!
食物繊維もりもりミックスジュース
- 牛乳 100cc
- 豆乳 100cc
- バナナ 1本
- りんご 1/4個
- にんじん 1㎝
- はちみつ 大さじ1
豆乳を加えることで、食物繊維アップ!
人参も生で皮ごと入れることで栄養も効率的に摂取できます。
子どもでも飲めるグリーンスムージー
- バナナ 1/2本
- りんご 1/4個
- キウイ 1/2個
- 小松菜 1房
- 水 少量
- はちみつ 大さじ1
こちらはグリーンスムージーのレシピです。
牛乳は使っていませんので、少量の水でミキサーがまわりやすくなります。
はちみつはオリゴ糖に代えてみてもいいですね。