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管理栄養士直伝!離乳食の簡単な作り置きレシピ紹介とオススメの市販離乳食

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yuzujiiya
yuzu.jiiya

保育園で勤務する管理栄養士です。主な投稿は、保育園での給食や気になる食のこと。スポーツ栄養は仕事じゃないけど、興味のある分野です。 #保育園栄養士 #管理栄養士 #調理師 #幼児食 #離乳食 #スポーツ栄養

離乳食が始まると、もぐもぐと食べてくれる姿にジーンとしますよね。

可愛らしい姿を見る事も増える反面、子育ての要領がわからないまま、子供が泣けば様子を見に行き、その合間にも家事をして、離乳食の準備もする… ママパパの負担も大きくなるともいえます。

そんなママパパに向けてこのページでは、子供の栄養も考えた簡単作り置き離乳食レシピをご紹介します。

パートナーがおやすみの時に作り置きをして、平日は少しでも楽ができるように是非試してみてください。

離乳食は赤ちゃんが通常の食事に慣れていくための食事

赤ちゃんの食事の始まりは“母乳”ですよね。

体が小さく、歯も生えていない赤ちゃんは、お母さんの母乳、もしくは、ミルクしか飲めません。栄養たっぷりの母乳やミルクを飲んで赤ちゃんは、育っていきます。

しかし、体が成長するにつれて、母乳やミルクだけでは栄養が足らなくなってしまいます。そこで登場するのが“食物”です。

我々、大人と同じように、ご飯を食べ、お肉を食べて日々のエネルギーを摂取しなければいけないのですが、今まで、母乳やミルクしか飲んでいない赤ちゃんがいきなり固形で固さのある食べ物を食べることはできませんよね。

そこで離乳食の出番です。

固さの柔らかいもの、消化のよいものから食べ始め、徐々に固さ、形ある食べ物を食べられるように慣れていく過程の食事を離乳食です。これから続く食生活の原点作りですね。

離乳食では炭水化物・タンパク質・ビタミンをモグモグ期以降に意識する

赤ちゃんも食事をするのかー、と考えると栄養バランスのことが気になりませんか?

大人のように、野菜を食べて、良質なたんぱく質を摂取して、ビタミンに、ミネラルに・・・と考えると、とても大変です。

まずお伝えすることは、栄養バランスは中期食(モグモグ期)以降に考えましょう。

離乳食開始時期の初期食(ゴックン期)はその名の通り、ゴックンすることが目的です。

初期食は、“スプーン1杯から”や“なめらかな形状のものを”、“1回食から”などというキーワードがあるように、栄養のことを考えるほど口にしません。

ですので、離乳食でも“2回食”なり食べることができる食材が増えてくる中期食以降に、栄養バランスを考えましょう。

しかし、それでも、大人のように食事量が多いわけではないので、次の3つの栄養素を意識してみましょう。それは、炭水化物、たんぱく質、ビタミンの3つです。

炭水化物は赤ちゃんが体を動かすエネルギーになる

  • ご飯やパン、麺類、芋類などの主食になるもの
  • 体温を上げ、体を動かすエネルギーの源

10倍がゆをなめらかにすりつぶしたものから開始し、その後、芋類を。

食べ慣れてきてアレルギーも考慮しながら、麺類やパンを試してみましょう。

たんぱく質は筋肉や内臓を作り病気に対抗する丈夫な体に

  • 肉や魚、卵、豆腐などの主菜になるもの

たんぱく質は筋肉や内臓、血液を作る素材となり、病気に対する抵抗力もつくります。

ただし、食物アレルギーの原因となる食品が多いため、最初は消化も良く、食べやすい、豆腐や白身魚から初めてみましょう。

ビタミンは体の調子を整えてくれる。葉物野菜はすこし経ってからはじめる

  • 野菜、果物、きのこ類、海藻類などの副菜になるもの

体の調子を整えて、代謝をよくしてくれます。

繊維の多いほうれん草や小松菜などの葉物野菜より、すりつぶしやすい人参や大根、かぼちゃなどから始めましょう。

炭水化物・たんぱく質・ビタミンのグループから1種類以上組み合わせていけば、自然と離乳食のバランスは整ってきます。

理想は1食ごとにバランスが整えばよいのですが、難しい日もありますよね。そんな時は、“1日単位”や“2-3日単位”で考えてもOKです。

今日の献立に野菜が足りなければ、翌日の献立に野菜をいつもより多めに組み込んであげましょう。

栄養バランスを考えた離乳食はフリージングしておく

離乳食の必要性、栄養バランスの作り方はわかっていただけたと思いますが、少量の離乳食を作ることが一番大変です。

そんな時は、多めに作って冷凍しちゃいましょう。“フリージング”という方法ですね。

必要な時に再加熱するだけなので、とても便利ですよ。

フリージングの基本的な方法

  1. 食材は加熱し、十分に冷ましたものを冷凍します。
  2. 薄く平らに広げる、食材を重ねない、冷気の伝わりやすい金属バットにのせる、の3つを守り、急速冷凍し、栄養と味を守りましょう。
  3. 食材名、冷凍日を記入する。冷凍した離乳食は見た目ではどの野菜かわかりにくいものもあります。離乳食は傷みやすいので、1週間を目安に使い切りましょう。
  4. 加熱解凍して使用してください。冷凍のまま電子レンジで加熱解凍します。スープや煮物に入れるときは冷凍のまま入れましょう。一度、解凍したものの再冷凍は厳禁です。

離乳食をフリージングする際の準備物

  • 製氷皿・・・裏ごしした食材や、1回に使う量が少ない食材を冷凍するのに便利。
  • 小分け容器・・・製氷皿では小さくなってきた場合はこちら。1回分のおかゆなどを冷凍できます。
  • フリーザーパック・・・薄く平らにして冷凍するときに便利。チャック付きで簡単に密閉できます。冷凍前にお箸などで線をつければ、冷凍後は必要な分だけ、パキッと割れます。製氷皿で凍った食材を入れてもいいですね。

おかゆや野菜はもちろん、魚やお肉も冷凍できます。

魚やお肉のフリージングは、しっかりゆでた後、水気を切り、食事形態に合わせて、ほぐして冷凍します。

小分け容器がなければ、ラップで1食分ずつ包んでもかまいません。

電子レンジで解凍する場合は、少しだけ、水かだしを入れて解凍するとパサつきを抑えることができます。

素材だけでなく、出来上がった離乳食のフリージングも可能です。

方法はわかりましたね!

それでは、フリージングレシピのご紹介をしますね!そのまま食べてもよし、アレンジも可能なレシピなのでぜひ試してください。

具の大きさ柔らかさは子どもに合わせて調節してください。

またこれから紹介するレシピは味付けはしておりませんので、離乳食初めでも食べられます。

大きくなるにつれてすこしづつ味付けしてみてください。なお、分量は製氷皿10マス分で統一しています。

作りおき離乳食レシピ1:たんぱく質とビタミンが摂れる魚の炒り煮

魚と野菜を煮込むだけ。魚を豆腐や大豆に変えてもOK!ご飯に混ぜておじやにもできます。

  • 白身魚(タイやカレイなど)…1切れ(100g)
  • キャベツ…葉2枚(100g)
  • 人参…1/3本
  • かつお節(小分けパック)…1パック

【手順】

  1. 白身魚は骨と皮を除き、さっとゆがいておく。
  2. キャベツは洗ったら、1㎝角に切る。人参は皮をむいて洗い、5㎜角に切る。
  3. 野菜を鍋に入れ、かぶるくらいの水を入れ火にかけ、中火で煮込む。
  4. かつお節、ほぐした白身魚を入れてお好みの柔らかさになるまで煮込んだら完成。
  5. 粗熱をとって、製氷皿に移し、冷凍保存しましょう。
  6. 野菜の大きさは月齢に合わせてください。

作りおき離乳食レシピ2:栄養満点のしらす入り和風あんかけ

具だくさんで栄養満点。うどんにかけても豆腐にかけてもよく合います。

  • しらす…60g
  • わかめ…3g
  • 人参…1/3本
  • 玉ねぎ…1/2個

【手順】

  1. しらすは湯がいて塩抜きする
  2. わかめは水で戻し、細かく切る。人参、玉ねぎは皮をむき、よく洗い5㎜角に切る。人参と玉ねぎは電子レンジで600W3分加熱しておく。(時短です)
  3. 人参、玉ねぎを鍋に入れ、かぶるくらいの水を入れて中火にかける
  4. しらす、わかめを入れて野菜が好みの固さになったら、水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成。ベビーフードのとろみの素を使ってもOK
  5. 粗熱をとって、製氷皿に移し、冷凍保存しましょう

作りおき離乳食レシピ3:野菜たっぷりミートソース

野菜がたっぷりのミートソース。ご飯やスパゲティはもちろん、スープの具にしてもいいし、オムレツやハンバーグに添えてもいいですね。

  • 豚ひき肉…100g
  • 人参…1/4本
  • 玉ねぎ…1/3個
  • セロリ…1/4本
  • トマト…1/2個
  • なす…1/4個

【手順】

  1. 人参、玉ねぎ、なすは皮をむいてよく洗い、みじん切りにする。セロリは筋をとってよく洗いみじん切りにする。トマトは湯向きして皮をむき、1㎝角に切る。(食べにくそうであれば種を取り除く)
  2.  鍋に野菜をすべて入れ、かぶるくらいの水入れ、柔らかくなるまで煮込む。
  3.  水分がまだ残っている状態で、豚ひき肉を入れる。
  4.  豚ひき肉に火が通り水分が少なくなれば、水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。
  5.  粗熱をとって、製氷皿に移し、冷凍保存しましょう。

離乳食がどうしても作れないという時は市販の離乳食でももちろんOK

今日は忙しくて離乳食を作る時間がない、お出かけするけど離乳食を持っていけない。

そんな時は、ベビーフードを利用しましょう。開封するだけで食べることができ、いろんな種類があるので、困ったときは重宝しますよ。

キューピーの離乳食は食物アレルギーの原因食材を不使用

赤ちゃんに食べさせるものなので、大手メーカーの名前を聞くだけで一安心できますよね。

レトルトパウチのものはもちろん、瓶詰タイプや容器に入ったものもあります。

生後5か月頃から食べられるものもあり、自分で調理するとなかなか柔らかくならなかったり、裏ごししにくかったりするものがベビーフードになっているので、成長に合わせてものを選ぶことができます。

また、食物アレルギーの原因となる食材が不使用の商品があるのも特徴です。

和光堂の離乳食はスプーン付きでそれだけで1食分を補うことができる

“栄養マルシェ“というシリーズのベビーフードです。

カップに入ったタイプで、容器はそのまま食器として使えます。スプーンも付いているので外で食べるにも便利。

具の入ったおかゆ+野菜たっぷりの汁椀のように、これ1つだけで、1食が完成する”お弁当“のような出来上がりになっています。

これを持ってお出かけするのもママの気分転換にもなりそうですね。

毎日離乳食を作るのは大変でしんどくなってしまうこともあるでしょう。そういう場合は無理せず、こういう市販の離乳食に頼ってみてもいいですよ!

離乳食の時から楽しい食事をこころがけましょう

食生活の基礎をつくる離乳食。

役割はとても大きく、軽視できませんが、毎日のことですので、ママパパの負担になってくるのも事実です。

慣れるまでは赤ちゃんもママパパも大変ですが、気合いを入れるとき、ちょっと一休みするときを作って望んでください。

おいしい食事はもちろん、楽しい食事も重要です。

子どもが大きくなったら、離乳食期の話が笑い話になるようになるといいですね。

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