子供が咳をしている時にたべさせるべき7つの食事とレシピを紹介
- yuzu.jiiya
保育園で勤務する管理栄養士です。主な投稿は、保育園での給食や気になる食のこと。スポーツ栄養は仕事じゃないけど、興味のある分野です。 #保育園栄養士 #管理栄養士 #調理師 #幼児食 #離乳食 #スポーツ栄養
以前、子供が風邪をひいた時の食事についてご紹介しましたが、ママパパならできることなら風邪を引かせたくないですよね。
風邪の初期症状としてわかりやすいのが、コンコンと咳をすることです。
そこで、咳がではじめた子どもにオススメの食生活をご紹介します。
レシピも3つ後半に紹介しているので、合わせてご覧ください。
咳はからだの防御反応。こまめな水分補給と掃除で防ぐことも大事
まず、なぜ咳が出るか考えてみましょう。
咳は、空気の通り道である気道に侵入したほこりや煙、ウイルスなどの異物を追い出すためのからだの防御反応です。
必要なからだの反応なので、むやみに抑える必要はありませんが、のどを痛める原因になったり、夜眠れず体力を消耗してしまうこともあるので、上手にケアしていきましょう。
気道の粘膜が乾燥すると異物を追い出す力が弱くなってしまうので、水分補給をしっかり行い、空気が乾燥しないように気を付けましょう。
また、ほこりやペットの髪の毛、ダニ、カビなども原因になりうるので、こまめな掃除も必要です。
咳を抑えるためには、殺菌・抗炎症・保湿効果のある成分が重要
咳を抑える成分には、次の特徴があります。
- 喉の殺菌を促してくれる
- 炎症を抑えてくれる
- 保温・保湿の効果がある
喉に痛みがあるときは、喉の粘膜が傷ついているため、殺菌作用で細菌の侵入を防ぐことが重要です。また、保温・保湿を行うことで、喉が潤い、乾燥による痛みが抑えられます。
さらには、体全体を温めて、血液の循環がよくなると、回復に向かうでしょう。
では、咳を抑える成分は、どのような食材に含まれているでしょうか?次の項目で解説します。
咳を抑える成分が含まれる食べ物を7つ紹介
殺菌・抗炎症・保湿効果がある食べ物はどのようなモノがあるのか?
下記で7つご紹介します。まずはそれぞれの効果について解説しているのでご覧ください。
大根はのどや気管支の炎症を抑えてくれ咳の症状を軽くする
大根に含まれる「イソチオシアネート」という成分には、炎症を抑えてくれる働きがあります。
咳をするときに起こる、喉や気管支の炎症を抑えて咳の症状を軽くしてくれます。
咳が出てからだけでなく、喉に違和感を覚える風邪の初期症状がある場合にも、予防として効果的です。
はちみつには強い殺菌効果があるとともにのどの乾燥を防ぐ
優れた栄養を持つこともさることながら、はちみつに含まれる「グルコースオキシダーゼ」という酵素には強い殺菌効果があります。
また、はちみつには粘性があるため、喉が保護されるので、乾燥による咳を防ぐ効果があります。
1歳児未満の子どもには、乳児ボツリヌス症予防のため、与えないでください。
生姜はのどが暖まることで器官が広がり楽になる
「ジンゲロール」という成分が含まれており、身体を温める効果に加えて、免疫力を高める効果もあります。
喉が暖まることで器官が広がり、呼吸が楽になります。
ねぎには殺菌効果と抗炎症効果が期待できる
殺菌効果がある「アリシン」、炎症を抑える「ネギオール」という成分が含まれています。
多くの料理に合う食材なので、たくさん使いましょう。
梨はのどの乾燥を防ぐだけでなく痛みを和らげる効果や疲労回復効果もある
梨の約9割が水分でできているため、喉の乾燥を防ぐための水分の補給に活躍します。
また、下記の効果が期待できる成分も配合されているのでオススメです。
- アスパラギン酸・・・疲労回復
- ソルビトール・・・のどの痛みを和らげて咳を鎮める
という成分を含むため、おすすめです。
梨の旬は8-9月、品種によっては11月ごろまでで、食べられる季節は限られますがおいしい時期にしっかりと頂きましょう。
れんこんは消炎作用と免疫力アップ効果で咳の悪化を和らげる
れんこんに含まれる「タンニン」の消炎作用によって炎症を抑えて免疫力をアップさせる、という効果があります。
咳を悪化させる原因を和らげてくれるので、旬を迎える冬にたくさん食べたいですね。
緑茶には高い殺菌作用があるため、うがいするのもOK
「カテキン」という殺菌作用に優れている成分が含まれます。
緑茶でうがいするか、温めて飲むとよいでしょう。食事ではなくいつでも飲めるので、重宝しますね。
咳をおさえるための食材を利用した3つのレシピ
これまでに紹介した食材を使って、実際どのような料理をすれば効果的でしょうか。
おいしくご飯も食べることができ、咳が抑えられるレシピを紹介します。
れんこんの食感がおいしいハンバーグ
材料(4個分)
ハンバーグ
- れんこん…3㎝分
- 鶏ひき肉…120g
- 木綿豆腐…1/8丁
- 玉ねぎ…1/2個
- しょうゆ…小さじ1
- みりん…小さじ1
たれ
- しょうゆ…大さじ3/4
- みりん…大さじ1
- 食塩…小さじ1/3
- だし…150㏄
- かたくり粉…小さじ1
- 青ねぎ…2本
作り方
- れんこんは皮をむき、半分はすりおろして、残りの半分は粗みじんに切る
- 玉葱は皮をむき、みじん切りにし、粗みじんのれんこんと一緒に炒めておきます。
- 鶏ひき肉をボールに入れて練り、①、荒熱の取れた②、豆腐、調味料を入れ、混ぜ合わせる。
- ③を4等分して成型したら、フライパンに油をひき、片面3分ほど弱火で焼きます。ひっくり返して蓋をし、10分ほど焼きます。竹串をさし、透明な肉汁が出れば、完成です。
- お鍋に調味料をすべて合わせ、火にかけます。たれが沸騰し、とろみがついたら火を消して、小口切りにした青ねぎを入れ、ハンバーグにかけたら完成です。
- 身体が温まるスープに咳を抑える食材がたくさん入っています。味付けは和・洋・中お好みにアレンジできますよ。
大根おろしスープ
材料(2人分)
- 大根…5㎝分
- 卵…2個
- 生姜…1かけ
- 青ねぎ…2本
- コンソメor中華だしor味噌
作り方
- 大根は皮をむき、おろします。この時に出た水分は捨てずに使います。生姜はよく洗い、皮ごとおろします。青ねぎは小口切りにします。
- 卵は割って溶きほぐします。
- お鍋に、水、①を入れて火にかけます。沸騰し、調味料を入れ、味を調えたら卵を入れてもう一度火にかけ、卵に火が通れば完成です。
はちみつ大根
古くは江戸時代から伝わるとか、咳止めの薬より効くとか、一度お試しあれ。
材料
- 大根…5センチ
- はちみつ…適量
作り方
- 大根は皮をむき、角切りにします。
- 清潔な容器に①を入れ、大根全体になじむくらいはちみつをかけます。
- 冷蔵庫で早くても2-3時間、出来れば半日おいておきます。
- 大根がしわしわになれば完成です。
- 大根から出た水分とはちみつが混ざったシロップをなめてみましょう。お湯で割って飲んでもよいですよ。
- 残った大根は、シロップから引き上げて、フライパンで醤油と共に炒めるときんぴらとして食べられます。
子どもの咳がでたらまずは病院へ!食事はあくまでもサポート!
案外、身近な食材が咳を抑えるのに効果的です。
毎日の食事に取り入れることで、予防にもなり、症状の緩和につながります。他にも、こまめにうがいをする、マスクを着用するなど、予防する方法はたくさんあります。
また、咳が長く続くようであれば、病院で受診しましょう。軽く見ていると、大きな病気が潜んでいる可能性もあるので気を付けてください。