スポーツをしている小学生の子どもにオススメの食生活
- yuzu.jiiya
保育園で勤務する管理栄養士です。主な投稿は、保育園での給食や気になる食のこと。スポーツ栄養は仕事じゃないけど、興味のある分野です。 #保育園栄養士 #管理栄養士 #調理師 #幼児食 #離乳食 #スポーツ栄養
「スポーツを頑張る子どもをどうサポートできるか?」
と、頭を悩ませているお母さんも多いのではないでしょうか。
小学生のうちは体をしっかり作るために規則ただしい食生活が大事になります。
このページでは、スポーツを頑張る小学生の子どもにオススメの食生活についてご紹介します。
子どもの体の成長のために何を心がけるべきか?
スポーツをする子どもが摂るべき食事の考え方
スポーツを頑張る子どもはバランスと量を考えて食事を!
栄養フルコース型の食事バランス
- 主食・・・ご飯、パン、麺類など
- 主菜・・・肉・魚・卵・大豆製品のおかず
- 副菜・・・野菜、海藻、イモ類のおかず
- 乳製品・・・牛乳、ヨーグルト、チーズなど
- 果物・・・みかん、りんご、バナナなど
食事バランスガイドを元にした食事量を!
体を丈夫にするための簡単レシピ
子どもの体を丈夫するための栄養素
- 厳しい練習に耐える
- 怪我をしない
- 試合の最後までバテない
- 糖質
- ビタミンB1
- 鉄分
子供の体を丈夫にする10分レシピ
豚肉のごましょうが炒め
- 豚肉 200g
- 土生姜 5g(小さじ1強)
- しょうゆ 18g(大さじ1)
- みりん 12g(小さじ2)
- 酒 10g(小さじ2)
- 練りごま 15g(大さじ1)
- 白いりごま 9g(大さじ1)
豚の生姜焼きの具材になります。
鉄分・カルシウムが豊富な練りごまやいりごまを準備しておくのがポイントになります。
では、料理の手順をご紹介します。
- 土生姜はすりおろし、調味料と合わせ、豚肉に10分漬け込みます。
- フライパンに油をひき、①を炒め、火が通ったら完成です。
以上ですw
調味料を合わせて炒めるだけのため、とても簡単に作れるのでオススメです。
身長を伸ばすために摂取しておくべき栄養素と食材・摂取するための簡単レシピ
次に、子どもの身長を伸ばしたいと考えるママパパにオススメのレシピになります。
身長を伸ばすために摂取しておくべき栄養素
- たんぱく質
- カルシウム
- マグネシウム
- ビタミンD
- ビタミンB6
注意するべき3つのポイント
- リン酸の過剰摂取
- たんぱく質の過剰摂取
- 睡眠と運動を充分に!
身長を伸ばすために摂取しておくべき10分レシピ
時短!鮭のミルクグラタン
- 鮭水煮缶 1缶
- 冷凍ほうれん草 100g
- 玉葱 1/2個
- グラタンソース 1/2缶
- 牛乳 1/2 カップ
- ピザ用チーズ 30g
- パン粉 大さじ1
- 塩
- こしょう
- バター 小さじ1
- 玉葱は薄切りにし、鮭水煮缶は開けて荒目にほぐしておく。
- フライパンにバターを溶かし、玉葱を炒め、しんなりしたら、鮭を加え、さっと炒め合わせる。
- 冷凍ほうれん草、グラタンソース、牛乳を加え、混ぜながら中火で沸騰するまで温める。
- グラタン皿に移し、チーズとパン粉を散らす。200℃に温めたオーブンで10分ほど焼く。
疲れを残さないために摂取しておくべき栄養素と食材・摂取するための簡単レシピ
続いては、疲れを残さない為のレシピになります。
激しいスポーツをしている子どもには、ぜひ作ってあげてください。
疲れを残さないために摂取しておくべき栄養素
最も大切なのは使い果たしたエネルギーの補給です。
試合や練習終了後、30分~1時間以内に糖質を補給しましょう。
固形物、飲料物それぞれでオススメの糖質補給食材をご紹介します。
- 飲料物
- スポーツ飲料・100%果物ジュース・ゼリー飲料
- 固形物
- 果物・カステラ・おにぎり
その後、たんぱく質やビタミンB1やビタミンCを含むしっかりとした食事をすることで疲れた体を回復に導いてくれます。
乳酸を分解するクエン酸も疲労回復にはかかせません。
レモンやオレンジなどの柑橘系、トマト、梅干し、酢などに含まれているのでこれらも摂取することを心がけましょう。
改めて疲れを残さないための栄養素はこちらです。
- 糖質
- たんぱく質
- ビタミンB1
- ビタミンC
- クエン酸
疲れを残さないための食材
栄養フルコース型の食事を基本とし、下記を加えるなどして消化によい食材・調理方法を選びましょう。
- 山芋やオクラなどネバネバした食材
- 大根やキャベツを使った料理
- 温かい汁物をメニュー
玄米は消化に時間がかかるので、胃腸が疲れているときは控えましょう。
肉類では、ビタミンB1も含む豚肉がおすすめです。脂身の多いバラ肉よりは、ひれ肉やもも肉にしましょう。
また、鶏のむね肉に含まれるイミダゾールジペプチドという成分が疲労回復に効果があります。
低脂肪高たんぱくの鶏むね肉に加え、疲労回復効果もある食材なので、スポーツ選手にはぴったりの食材です。
ビタミンC、クエン酸を摂るためには、酢を使って酢の物やマリネ、練習後すぐのエネルギー補給にオレンジジュースを選んだり、梅干しおにぎりにしたりしても一石二鳥ですね。
疲れを残さないために摂取しておくべき10分レシピ
鶏肉とトマトの玉子炒め(2人前)
- 鶏むね肉 100g
- トマト 2個
- 玉子 3個
- 玉葱 1/2個
- しょうゆ 小さじ1
- 味噌 大さじ1/2
- 卵を溶いて、醤油、味噌を入れて混ぜておきます。
- 玉葱は薄切り、トマト、鶏肉は一口サイズに切っておきます。
- フライパンで玉葱がしんなりするまで炒めたら、鶏肉を入れ、火が通れば、トマトを入れます。
- ③に①の玉子を入れて、軽く炒めたら完成です。
各栄養素を多く含む食材の紹介
レシピについては今までご紹介してきましたね。ただし、「うちの子どもはこの食材が苦手…」というママパパもいるでしょう。
ここでは、前述した栄養素について多く含む食材100gあたりの含有量を記載しています。
ここで記載されている食事で代用できるものを使って料理を作ってあげてください。
なお、糖質、たんぱく質については、よく食べる食材に含む糖質量、その他の栄養素については、水分含有量が多い食材と少ない食材にわけて記載しています。
また、単に多い順ではなく、使用しやすい食材を主に挙げています。
糖質
- ご飯 150g 55.7g
- 食パン 6枚切り1枚60g 28.0g
- ゆでうどん 1玉200g 43.2g
- じゃが芋 1個100g 17.6g
- カステラ 1切れ50g 31.6g
- バナナ 1本100g 22.5g
- オレンジジュース 1杯200g 21.4g
ビタミンB1
水分少ない食材
- あおのり(乾) 0.89mg
- だいず(乾) 0.83mg
- こんぶ(乾) 0.80mg
水分多い食材
- 豚ひれ肉 0.98mg
- 生ハム 0.92mg
- 豚もも肉 0.90mg
鉄
水分少ない食材
- あおのり(乾) 74.8mg
- ひじき(乾) 55.0mg
- きくらげ(乾)35.2mg
水分多い食材
- 豚肉(レバー) 13.0mg
- 鶏肉(レバー) 9.0mg
- レバーペースト 7.7mg
たんぱく質
- ご飯 2.5g
- 鶏むね肉 22.3g
- 牛もも肉 21.2g
- 豚もも肉 20.5g
- 全卵ゆで 12.9g
- まぐろ赤身 26.4g
- かつお 25.8g
- しらす干し 23.1g
- 木綿豆腐 6.6g
- 絹ごし豆腐 4.9g
- ゆで大豆 16.0g
- 厚揚げ 10.7g
- 牛乳 3.3g
- プロセスチーズ 22.7g
カルシウム
水分少ない食材
- 干しエビ 7100mg
- 煮干し 2200mg
- 桜エビの素干し 2000mg
水分多い食材
- 桜エビ 690mg
- プロセスチーズ630mg
- しらす干し 520mg
マグネシウム
水分少ない食材
- あおのり(乾) 1300mg
- わかめ(素干し) 1100g
- ひじき(乾) 620mg
水分多い食材
- しらす干し 130mg
- 油揚げ 130mg
- ゆで大豆 110mg
加工食品や清涼飲料水などに含まれるリンを多く摂るとマグネシウムの吸収が妨げられます。
ビタミンD
水分少ない食材
- きくらげ(乾) 440μg
- 煮干し 18μg
- 干ししいたけ(乾) 17μg
水分多い食材
- しらす干し 61μg
- いわし丸干し 50μg
- さけ(紅鮭) 33μg
ビタミンB6
水分少ない食材
- ピスタチオ 1.22mg
- 抹茶(粉) 0.96mg
- 黒さとう 0.72mg
水分多い食材
- 牛肉レバー 0.89mg
- まぐろ赤身 0.85mg
- かつお 0.76mg
ビタミンC
水分の少ない食材
- 焼きのり 210mg
- 抹茶(粉) 60mg
- あおのり(乾) 40mg
水分の多い食材
- 赤ピーマン 170mg
- 黄ピーマン 150mg
- 芽キャベツ 110mg
2-3時間で排出されてしまうので、1度に摂るのではなく3食に分けて摂りましょう。
水溶性ビタミンのため、水に溶けやすく熱に弱いので、できるだけ新鮮なものを生で食べるこがよいでしょう。
洗いすぎ、ゆで過ぎ、水にさらし過ぎは禁物です。
ただし、イモ類に含まれるビタミンCは熱によりビタミンCが壊れにくい特徴があります。
(まとめ)バランスのいい食事を心がけて子どもの成長をサポート!
いかがでしたか?
小学生の食事の大半は、家庭での食事です。
成長期の食事の役割はとても大きく、大切にしてあげたいものですね。
それに加え、スポーツを行うとなるとさらに、調整が必要となってきますが、バランスのいい食事を心掛けて、おいしく栄養の整った食事で子ども達をサポートしてあげてください。
好き嫌いも多い年頃ですが、体作りには食べること、栄養を摂ることが大切だということも、子ども達にも教えてあげましょう。
嫌いな食材を克服できるかもしれません。
また、成長するにつれて、自分たちで選んで食べることが必要となってきますので、その時のためにも、食事の基礎を積み上げていきましょう。