子育て資金はいくらかかって毎月いくら貯金をしないといけないのか?
- fp_ito2018
証券会社で働きながらファイナンシャルプランナーとしても活動しているイトーです。「で、結局何すりゃええねん。」に答えたく、投資・資産運用に関する情報や自分の運用状況を公開しています! ・ファイナンシャルプランニング技能士 ・AFP ・証券外務員
子育てにはお金がかかるというコトは、イメージできますよね?
食費や教育費などのお金はもちろん、急な病院代や習い事を始めたいと言ったら、どんどん必要なお金はかさんでいきますよね・・
そんな予定外の出費も含めて子育てには余裕を持って資金を用意しておきたいものです。
子供のためにも、計画的に家庭の「子育て資金計画」と向き合ってみましょう。
子供の年齢別に実際に必要なお金
そもそも子供を育てるためにかかる費用はいくらかかるのでしょうか?
食費などの生活費は毎日のことなのでママの努力で程度コントロールができますが、特に「教育費」については前もって把握しておかないと予想外の費用となってしまいます。
各段階でどのくらいの費用が必要なのでしょうか?
授業料のほか、給食費や制服代、部活動などすべての出費を含んだ文部科学省発表の費用をご紹介します。
幼稚園へ行かせるのに必要な費用
多くの子供で最初にかかる「教育費」が幼稚園の学費です。
待機児童問題など入園できないという問題も取り上げられていますが、費用面ではどの程度かかるものなのでしょうか?
まず大きな違いは「公立」か「私立」の幼稚園にいれるかということ。
文部科学省の調査によると幼稚園3年間でかかる費用は
- 公立幼稚園の場合:約70.2万円
- 私立幼稚園の場合:約144.6万円
となっており、その差は2.5倍ほどにもなります。
小学校へ行かせるのに必要な費用
教育費の中でもっとも期間が長く「手のかかる」期間である小学校では、公立と私立の差はさらに大きくなります。
小学校6年間でかかる費用は
- 公立小学校の場合:約193.2万円
- 私立小学校の場合:約916.8万円
と5倍近い差が出てきます。
期間が長いのに加え、公立小学校は授業料が無料のため、授業料だけで私立とは300万円近い差が出ます。
中学校へ行かせるのに必要な費用
中学校も小学校と同じく公立の場合は授業料が無料のためその差は大きくなります。
- 公立中学校の場合:約143.7万円
- 私立中学校の場合:約398.1万円
高校へ行かせるのに必要な費用
高校に入ると公立と私立の差は小さくなりますが、部活動などでかかる費用が大きくなる傾向もあります。
- 公立高校の場合:約135.3万円
- 私立高校の場合:約312万円
大学へ行かせるのに必要な費用
大学に入ると学部などによっても大きく費用に差が出るため子供が小さい時点で計画するのは難しいです。
一方で奨学金という選択肢が出てくることも大きな特徴です。
- 国公立大学の場合:約484万円
- 私立大学(理系)の場合:約879万円
それ以外にも県外の大学に通わせる場合は家賃も発生するので、親が負担する場合は年間で100万円近くが乗ってくることになります。
合計一人を育てるかかるお金
それぞれの段階においてとにかく「公立」と「私立」ではかかる費用が全然違うことがわかりましたね。
幼稚園から大学までの教育費を合計すると
- すべて公立の場合:約1000万円
- すべて私立の場合:約2600万円
公立で1000万円、私立で2600万円と子育ての教育費だけでかなりの費用がかかるコトがわかりますね。
また、公立と私立だと1600万円程度の差が出てきます。
もちろん私立には充実した施設や教育など、費用分の価値を感じて選ぶ方も多いでしょう。
ですので一概に費用の安い公立がいいというわけではありませんが、私立を選ぶ場合は費用が現実的かという確認も必要です。
教育費にかかる費用は大体わかりましたが、そもそもサラリーマンはどれくらい稼ぎがあるものなのか?
次に一般的なサラリーマンの年収についてご紹介します。
サラリーマンの世代別平均年収と年代ごとにしないといけない貯金額とは?
子育てには多額の費用がかかることがわかりましたが、一般的な収入はどれくらい見込めるものなのでしょうか?
収入についてはもちろん家庭によってバラバラですが、平均年収を転職サイトであるDODAの調査より確認してみます。
- 30代の平均年収:455万円
- 40代の平均年収:541万円
- 50代の平均年収:661万円
30歳で子供を産んだとすると50歳で子供が20歳となり教育費という意味ではほぼ終わりとなります。
ですので、子供が一人の場合は、30代・40代の20年間で大学までの教育費である約2600万円を生活費とは別に用意しなければならないことになります。
では、具体的に毎月どれくらい貯金をしないといけないのか?
年代ごとの毎月の貯金額についてご紹介します。
30代は毎月11万円を教育口座に振り込む
貯金をどれくらいのペースで進めて行くかは人によって違いますが、教育資金のうち半分は30代のうちに作るべきといえるでしょう。
2600万円を20年で貯めるとなると、1年で130万円つまり月に約11万円は教育のための支払いもしくは積立として用意する必要があります。
平均年収から考えると旦那さんの給料の手取りは30万円前後が多いため、そのうち11万円を貯金するとなるとかなりのやりくりが必要ということがわかりますね。
40代は毎月11万円を教育口座に、5万円を老後用の口座に振り込む
40代になると給料は増えるので毎月11万円の教育資金の捻出は少し楽になります。
しかし一方で、自分たちの老後の蓄えを作り始めないといけない年齢でもあります。
ですので、生活水準は変えずに給料が増えて余裕が出た分(大体の場合5万円~10万円)は別の管理で積立てた方が良いでしょう。
子供がある程度大きくなればママはパートなどに出て少しでも給料を稼いでくると家計はだいぶ楽になりますね。
給料が上がっても必要なお金が増えるなか、生活水準をあげたい時は
旦那さんの給料が年齢とともに上がっても、教育費の捻出は楽になりますが老後の蓄えや住宅ローンなどで生活水準自体はそれほど変わりません。
それを回避するには20代のうちからしっかりと資産を作っておくことが重要です。
とはいいつつ、給料も少なくお金のかかる楽しいことも周りにある独身時代に、将来の子供のための貯蓄や老後のための資金などそこまで目が向かないでしょう。
では、なんとか30代からでもできる家計に余裕を持たせる方法はないでしょうか?
副業ができない!転職が難しい!なら「投資」もひとつの選択肢!
収入をプラスするためにはどのような手段が考えられるのか?
もっともシンプルなのは「給料が高い仕事への転職(してもらう)」ですが、これがそんなに簡単にできるなら誰も苦労しませんね。。
次に考えられるのは働いている人であれば今の仕事をしながらの「副業」です。最近は副業を認める企業も増えてきていますね。
仕事が早い時間に終わったり家事の空き時間があるのであればこれも十分検討すべきです。
しかし、仕事しながらの副業にしても家事の合間の副業にしても、そのせいで家族の時間を割くようなことはなるべき避けたいですよね。
子供のためのお金を作るために子供との時間が減るなんて本末転倒です。
そこで「時間をかけずに」「いつでもだれでも」始めることができるのが「投資」によってお金を増やすという選択肢です。
投資というと大きなお金をもとに大きく儲けたり大きく損したり、なによりも難しい世界のイメージがあるかもしれません。
しかし、最近では忙しいママたちが少額からコツコツと投資の力を借りてお金をつくるのに適したサービスが結構出ています。
そこで、投資初心者でも簡単ににできる投資方法と控えておいたほうがいよい投資方法をご紹介します。
仮想通貨は危険…?
ここ最近で投資の初心者に一気に広まった「投資(?)」といえばビットコインなどの「仮想通貨」があるかもしれません。
株のように難しそうでもなく、友達で始めている人も多いという状況もあり手を出した人も多いでしょう。
結果として多くの「儲けた人」が続出した一方でビットコインの暴落により大損害をうけてこりごり・・という人も多くいます。
つまり仮想通貨は「高リスク高リターン」であり、安全に教育資金を作るという意味では全く適していません。
投資知識がなくてもできる投資「ロボアドバイザー」
高リスクのものが向いてないとするとやっぱり株や投資信託など、難しい商品に手を出さなければいけないのでしょうか?
もちろん少額でこういった商品を少しずつ買いながら勉強するのもいいのですが、正直難しいです。。
「勉強も難しいし、何よりめんどくさい」という人にぴったりのサービスがあります。
それが「ロボアドバイザー」と呼ばれるサービスです!
お金を預けておけばその人の性格やその時の市況に合わせて自動で投資商品を「売ったり買ったり」しながらお金を増やそうとしてくれるまさに忙しいママにぴったりの投資スタイルなのです。
SBI証券や楽天証券などの「ネット証券」と呼ばれる証券会社にはこういった初心者でも簡単にそして手数料も安く資産運用をしてくれるサービスがあり、教育費などの将来に向けての資産づくりに活用する過程が増えています。
なかでも楽天証券の「楽ラップ」というサービスは初心者でも簡単に試すことができ、他の楽天グループのサービスなどとの連携もあって「投資はじめてママ」から大人気となっています。
私も試しに10万円だけ楽天証券の「楽ラップ」というロボアドバイザーに放り込んでみましたが、1年で10%以上(1万円以上)利益を出してくれました。
100万円入れておけば10万円か・・・とちょっと欲が出てしまうくらい魅力的な運用をしてくれました。
これだけ買っておけば大丈夫という投資信託の銘柄は?
新しいサービスにはちょっと抵抗があるので昔ながらの「投資信託」を買っていきたいという人もいるかもしれませんね。
でも投資信託といっても実は数千本もあり、初心者からしたら何を選んでいいかわかりませんよね。
ファイナンシャルプランナーの私も、「いちばんいいやつはどれ?」と聞かれることも多いのですが、そんな人にオススメしている投資信託商品が一つだけあります。
それが、「ひふみ投信」という投資信託です。
証券会社では「ひふみプラス」という名前で売られていますが、この投資信託はそのほとんどを日本の株式で運用している商品になります。
簡単に投資信託の説明をすると、資産運用のうまい会社を見つけて、その会社に複数の人がお金を渡し、資産を増やしてもらうことで、自分の資産も増やすという投資手法です。
ひふみ投信はレオス・キャピタルワークスという会社が運用しているのですが、投資する会社選びに徹底的にこだわっているのが特徴。
初心者に進めるのはもちろん、投資のベテランも「悩んだらとりあえずひふみ」と言わしめるほど絶大な信頼を得ている投資信託です。
実績も十分で、各証券会社での人気ランキングではだいたいトップ3に常にランクインしているほどの人気銘柄ということは覚えておきましょう。
投資信託を買いたいけどよくわからないという人は「ひふみプラス」に毎月積立で投資をするのがオススメです。
イデコ(401k)、個人型確定拠出年金とは?
最近その名前も聞くようになってきた「iDeCo(イデコ)」をご存知でしょうか?
正式には「個人型確定拠出年金」といいますが実はこれ、最強の「お金たまる制度」といえるんです。
資産を作るときには3つの視点で見直す必要があるといわれます。
- 収入を増やす(転職・副業など)
- あるお金を増幅させる(投資)
- 支出を減らす(節約)
このうち3の「支出を減らす」において絶対に利用すべき最強の制度なんです。
そもそも家庭の支出で一番大きいのはなんでしょうか?
それは「税金」です。
働いている旦那さんの給料は、「所得税」としてその3割近くが毎月徴収されています。
この所得税はどうにもならないと思っていませんか?
それを減らす(正確には返ってくる)ことができるのがこの「iDeCo(イデコ)」なんですね。
簡単に説明すると、自分で年金を作る制度なのですが、そのために拠出(積立)した分を給料から「なかったこと」にできるのです。
所得税というのは給料に対してかかりますから、給料を「なかったこと」にできれば当然所得税の額も小さくなります。
人によりますが、一般的なサラリーマンであれば年間で6万円~8万円くらいは納めた税金を年末に返してもらうことができます。
なんとお金を積み立てるだけで、本来支払わないといけない税金が返ってくるんですね!
まだ始めていない人にまずオススメできる投資手法とも言えるので覚えておきましょう。
投資手法については複数説明しましたが、ではどの証券会社で投資を始めるべきなのか?
次は投資をはじめるのにオススメの証券会社についてご紹介します。
オススメの証券会社は楽天証券
ロボアドバイザーや投資信託などの「投資」をするにしても、個人型確定拠出年金(イデコ)に加入するにしても証券会社への口座開設が必要になります。
別々の口座を作ると管理が面倒になりますので、できれば「投資」も「年金」も取り揃えのある証券会社を選ぶと良いでしょう。
なかでもこれから投資を始める人にとっては「楽天証券」がオススメです。
そこで、オススメポイントを3点ご紹介します。
オススメポイント1:手数料が安い
まずはなんといっても手数料の安さです。
ネット証券のなかでも楽天証券はトップクラスの手数料の安さです。
ロボアドバイザー「楽ラップ」の手数料はもちろん、株式の手数料も業界最低水準を維持しています。
また、楽天グループの証券会社ということで取引によって楽天ポイントが貯まるし、すでに楽天ポイントが溜まっている人であれば楽天ポイントを使って投資をすることも可能です!
これはママには嬉しいポイントといえますね!
オススメポイント2:管理画面が一つで楽
ロボアドバイザーも株も投資信託も年金も、楽天証券の口座にログインすればすべて同じ画面の中で確認・管理ができます。
それぞれの口座を持っているといちいちログインしなければならないしIDやパスワードの管理も増えて大変です。
「資産運用はすべて楽天で」というふうにまとめることができる証券会社は楽天証券だけです。
オススメポイント3:楽天銀行の普通預金金利が「5倍」に!
楽天証券と楽天銀行の両方に口座を持っていると、楽天銀行の普通預金金利が0.02%→0.1%と5倍になります。
これは日本の銀行で最高クラスの金利であり、この金利を得るためには楽天証券の口座が必須となるため金利のために楽天証券の口座を開設する人も多いようです。
楽天証券の口座開設時に「楽天銀行も同時に開設する」というボタンがあるのでこれをチェックするだけで簡単に2つあわせて口座開設が可能です。
ゆるい投資で投資資金は勝手に生まれる
このようにロボアドバイザーへのおまかせ投資やiDeCoでの節税を活用すれば子育てのためのお金が勝手に生まれたり戻ってきたりと、新たに何かを頑張らなくても捻出することができます。
自分のためなら「めんどくさい」と思える投資デビューも、「子供のため」となれば動きやすいかもしれませんね。
まずはなにか簡単な「ゆるい投資」を始めることで子育ての資金作りを踏み出してみてはいかがでしょうか?